珈琲の経時変化と保存方法

今日は、珈琲の中で一番多い質問にフォーカスをあてて記事にさせていただきます。
うちで一番多い皆様の質問が保存方法です。
古い珈琲は鮮度の落ちた刺し身と一緒で美味しくないのはわかっている、でも買い足すのがめんどくさくてついつい大袋で買ってしまう。
そんな方のために一つの標準を決められたらなと思っています。
さて、珈琲は焙煎した直後から含まれた成分に化学的変化が生じます。
焙煎後の良い香りは、焙煎した豆の香気成分が逃げているとも言い換えることができます。
ここで気をつけていただきたいのが経時変化イコール劣化ではないことを頭の片隅に置いておいて下さい。
経時変化へは豆の状態、水分、温度、光、酸素が主に大きく影響します。
まず、最初に理想的な豆の保存方法を提案させていただきますと、ワインセラーに豆の状態で保存することが理想的な保存方法です。
ただ、これは模範に過ぎず一般家庭においてワインセラーを用意するのではなく、どういう環境が理想的な環境かの言葉をイメージ化したものだと考えて下さい。
つまり、理想的な環境とは豆を挽いていない状態で、湿度が低く、温度が低め、暗所ということになります。
経時変化の要因の一つ酸素は、実は家庭で手に入る程度の真空パックではあまり意味がありません。
酸素は1%含まれているだけで変化速度が倍化し、あとは何%でもさほど変わらないといわれています。
そこで四季があり、多湿の日本の家庭で気温の安定しているところといえば、冷蔵庫や冷凍庫になります。
正直、よく聞きますよね。
しかし、留意点があり、相対性湿度が上がる庫内では結露が発生しやすい等の状況から、匂いや水分を吸着しやすくなってしまっている挽いた状態の珈琲は冷蔵も冷凍も保存におすすめできません。
そして、調理の基本と同じ原理ですが、豆の状態でも冷凍した場合は、常温に戻してから抽出しなければいけません。
あまり、細かいことをいわれてしまうと嫌になってしまうと思いますので、保存場所に関係なく珈琲の賞味期限の目安を示します。
焙煎豆の状態で30日、挽いた状態で3日、抽出した状態で3秒を目安にして下さい。
3!の倍数ですね。
最後に先述した経時変化イコール劣化ではないという言葉の意味ですが、珈琲にもエイジング作業による熟成というものが存在します。
エイジングされた豆を焙煎すると通常の豆から得られないような深みが生まれたり、焙煎後数日後に酸味が丸くなり、香りとの調和が絶妙なバランスになる日があります。
ただ、嗜好品の珈琲らしく客観的に評価する事が難しく、これらにこそ提供者の意志や知識が反映されます。
余談ですが抽出後グツグツ煮ると熟成されると言っていた方がみえましたが、これは濃度変化による味の変化と高温にさらされることの化学的変化であまり計算された好ましい変化とはいえません。
なんでもそうだと思うのですが一つのことを掘り下げていくとたとえ広義では、簡単なものでも、狭義においては読み解くことが難しく他分野にわたる知識が必要になってきます。
これは、とても楽しいことです♪