美味しさ

SNSやポータルサイトの普及により、食べ物屋を訪れてレポート、店主自らがブログなどにより発信する時代になりました。そこで必要になってくるのが自分の感じた美味しいを文字に起こして表現する作業です。そこでは、美味しいを表現しているつもりで実は的外れな表現を使ってしまっている人たちをよくみます。

 これに関しては、ソムリエの田崎真也氏の著書『言葉にして伝える技術――ソムリエの表現力(祥伝社新書214)』に非常に面白くまとめられているので興味のある方は読んでいただきたいです。簡単に見出しを抜き出すと「手作りだから、おいしい」「昔ながらの製法にこだわる」「こくがあって、あっさりしている」などがあります。

 さて、美味しいを正確に表現するには色味のRGBの値を示すように(色味にも「味」が付いていますね)誰がみても概念のズレがないように表現できればいいのですが。色々な文献を見ましたがやはり、どこまでいっても味覚は嗜好に左右されるというのが本質のようです。

 先日、画家とこんな話をしていました。話題にもなったとあるアニメーション映画で流れ星が流れる山場のシーンで、私はどうしても感情移入ができませんでした。平時、夜、散歩をしながらたまたま見た一瞬で小さな流れ星を見つけた時の様な感動にも及ばなかったからです。そこで画家は空気がないからではないかと独特の表現をしていました。なるほど、感動とは五感を使って知るものなのかもしれません。

 美味しいも、音、香り、部屋のしつらえ、雰囲気、机の手触り、そんなものから構成されるものかもしれませんね。(例えばエスプレッソなどはどこかでランチをして来てからうちに飲みに来てくださいと思っています)本当に珈琲とは面白い飲み物ですね。